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この記事で解決できるお悩み
会社の名前は、思いついたものを自由につければいいと思っていました。実際に調べてみたら、名前だけでは決まらず、住所とセットで決まるという部分があって、そこがいちばん意外でした。
先に断っておくと、私は起業の専門家でも法律の専門家でもありません。会社を作ったこともない、会社員をしながらサイトを書いている一般人です。ここに書くのは法務省の案内と法律の条文を自分で読んで分かったことだけで、個別の判断は必ず専門家に確認してください。
会社名に使える文字と符号は決まっていました
法務省の案内を読むと、商号、つまり会社の名前に使えるものが書いてありました。ひらがなやカタカナ、漢字に加えて、ローマ字とアラビア数字が使えます。
そして符号は6つだけと決まっていました。
📌 商号に使える符号は6つ
- アンパサンド、アポストロフィー、コンマ
- ハイフン、ピリオド、中点
⚠️ これらは字句を区切る符号として使う場合に限られ、商号の先頭や末尾には使えません。ただしピリオドは省略を表す場合に限り、末尾に使えるとされています。
知らずに考えていたら、記号の入った名前を思いついた時点でつまずいていたかもしれません。思いつく前にルールを見ておくほうが早いと思いました。
会社の種類を表す文字は、必ず入れる決まりでした
会社法の第6条に、会社は株式会社、合名会社、合資会社、合同会社という種類に従って、その文字を商号の中に用いなければならないと書かれていました。省略はできません。
法務省の案内にも、会社の種類に従って株式会社などの文字を用いる必要があり、ローマ字の略称で代えることはできないと明記されていました。名前をローマ字にしたい場合でも、種類を表す部分は日本語で入ることになります。
逆の決まりもありました。会社法の第7条では、会社でない者が、会社だと誤認されるおそれのある文字を名称や商号に使うことを禁止しています。個人事業の屋号を考えるときは、こちらが関係してきます。
いちばん引っかかったのは、住所とセットだったことです
ここが今回いちばん意外だった部分です。商業登記法の第27条には、こう書かれていました。
商号の登記は、その商号が他人の既に登記した商号と同一であり、かつ、その営業所の所在場所が当該他人の商号の登記に係る営業所の所在場所と同一であるときは、することができない。
つまり「同じ名前」だけでは止められず、「同じ名前かつ同じ住所」のときに登記できないという決まりです。逆に言えば、住所が違えば同じ名前でも登記自体はできることになります。
そして同一かどうかの判断には株式会社などの種類を表す文字も含めた全体が使われ、住所のほうは表記が違っても場所が同じなら同一とみなされる、と説明されていました。
この決まりで先に気をつけたほうがいいのが、同じ住所を複数の会社が使う場合です。以前会社の住所をどうするかを調べた記事でも書きましたが、バーチャルオフィスは同じ住所を複数の会社が使うことになります。ぶつかる可能性がある以上、名前を決めきる前に確認しておく話だと思いました。
登記されている商号は法務局で調べられますが、調べ方や判断は専門家に確認するのが確実です。私が言えるのは「名前だけ先に決めて安心してはいけないらしい」というところまでです。
住所のほうを先に決めたい場合
名前が住所とセットで決まる以上、置き場所を先に決めるほうが手戻りが少なくなります。自宅の住所を出したくない場合に実際に使われている選択肢を2つ載せておきます。どちらも法人登記に対応していますが、その住所ですでに登記されている商号の確認は別に必要です。
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登記できることと、使っていいことは別でした
住所が違えば同じ名前でも登記はできる、と書きました。ただし調べていくと、そこで終わりではありませんでした。
会社法の第8条には、不正の目的をもって、他の会社だと誤認されるおそれのある名称や商号を使ってはならないと書かれています。そして違反によって営業上の利益を侵害された会社は、その停止や予防を請求できるとされていました。
つまり登記の窓口を通ることと、あとから問題にならないことは別の話だということです。有名な会社に似た名前をつけて登記ができたとしても、それで安全になるわけではありませんでした。
このあたりは商標の話にもつながっていくところで、私が判断できる範囲を超えています。似ている名前が思い浮かんだ時点で、専門家に相談する場面なのだと理解しました。
調べてみて思ったこと
ここからは調べたことではなく、私が思ったことです。
✅ 分かったこと3つ
- 使える文字と6つの符号が決まっていて、符号は先頭と末尾に置けません
- 株式会社などの種類を表す文字は必須で、ローマ字の略称では代えられません
- 登記が止まるのは「同じ名前」かつ「同じ住所」のときでした
いちばん持ち帰りたいのは3つ目です。名前は自分の頭の中だけで決められるものだと思っていましたが、実際はどこに置くかまで決めないと、決まったことにならないのでした。
これは建設の虎を調べた記事で出た話と似ています。あのときも、事業の中身より先に「自分がどこに立つか」が効いていました。名前と住所の関係も同じで、中身より先に置き場所が効いてきます。
そして名前が決まると、その下流に印鑑と名刺の話が続きます。名前を変えると全部作り直しになるので、順番としては名前と住所を先に固めることになるのだと思いました。私も自分の屋号を考え直すときは、まず置き場所から考えてみます。
名前が決まったら、次に要るもの
会社の印鑑は、名前がそのまま彫られます。だから名前が固まる前に作ると作り直しになります。逆に言えば、名前と住所が決まった時点で発注できるものです。
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よくある質問|会社名の決め方のQ&A
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会社名にローマ字や数字は使えますか?
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使えます。法務省の案内では、ローマ字の大文字と小文字、アラビア数字が商号に使えるとされています。あわせてアンパサンド、アポストロフィー、コンマ、ハイフン、ピリオド、中点の6つの符号も使えますが、字句を区切る場合に限られます。
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株式会社という文字は省略できますか?
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できません。会社法の第6条で、会社の種類に従って株式会社、合名会社、合資会社、合同会社の文字を商号中に用いなければならないと定められています。法務省の案内でも、ローマ字の略称で代えることはできないとされています。
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同じ名前の会社があると登記できませんか?
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商業登記法の第27条では、商号が同一で、かつ本店の所在場所も同一である場合に登記ができないとされています。名前が同じでも住所が違えば登記そのものは可能です。ただし会社法の第8条で、不正の目的をもって他の会社と誤認されるおそれのある商号を使うことは禁止されています。判断は専門家に確認してください。
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バーチャルオフィスだと名前がぶつかりますか?
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同じ住所を複数の会社が使うことになるため、同一商号と同一所在場所にあたる可能性は理屈のうえではあります。契約前や登記の前に、その住所ですでに登記されている商号を確認しておくと安心です。確認の方法や判断は専門家に相談してください。
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まとめ|会社名を調べて分かった3つのこと
本記事のポイントを3つにまとめました。
- 使える文字と6つの符号が決まっていて、符号は字句の区切りにしか使えません
- 会社の種類を表す文字は必須で、ローマ字の略称では代えられません
- 登記が止まるのは名前と住所が両方同じときで、名前は住所とセットで決まります
好きな名前を選ぶ話だと思って調べ始めたのですが、名前は置き場所とセットでしか決まらないというのが結論でした。
※本記事は、法務省および法令の条文で公開されている情報をもとに、一般的な内容を整理したものです。個別の商号が登記できるかどうかの判断や、法律の解釈については司法書士などの専門家にご確認ください。内容に誤りがある場合や修正のご希望がある場合は、お問い合わせよりご連絡ください。
参考:法務省 商号にローマ字等を用いることについて、会社法第6条、第7条、第8条、商業登記法第27条